喜欢雨原名:雨が好き,
女優の卵・赤沢じゅん子は、撮影帰りの新幹線の中でフリーライターの瀬田良作と知り合う。別れ際、東京駅のホームで良作はじゅん子に電話**を書いたメモを渡した。数日後じゅん子は、四匹の猫に餌をやるために時々帰っているという葉山の良作の家へ出かけた。一方、じゅん子の親友であるモデルの真樹子は、親子ほども年の離れた資産家の殿村との三年ごしの恋を楽しんでいる。殿村には妻子がいるが、いずれ近いうちに二人は結婚するつもりらしい。劇団の稽古場では、毎日変てつのない授業が行なわれていたが、じゅん子は良作への想いに、稽古も上の空になりがちだった。雨の降り続く夜、車を停めたじゅん子の首に、良作はペンダント鍵をかけ「雨が好きだ」と唐突につぶやく。殿村は妻に別れ話をするため久しぶりに家へ帰り、子供たちの悲しみを見せつけられる。耐え切れない思いで、翌日、真樹子をデパートの屋上に呼...