ウィーン物語 ジェミニ・YとS
ウィーンの都。若草俊一は音楽留学生としてこの街に来ており親友の入江豊もここでケーキ職人の修業をしている。二人は養護施設の出身だ。ヨーロッパ一人旅を楽しむ柴田隼人は、姉の京子を訪ねウィーンにやって来た。隼人は京子の紹介で、ウィーン屈指の名門、ローテンベルグ家の一人息子、ヨハネス・ローテンベルグの日本語の家庭教師をすることになった。ヨハネスは日本人とのハーフだった。俊一がバイトをしている酒場に隼人、ヨハネスとガールフレンドのカタリーナがやってきた。自分と瓜二つのヨハネスの姿を見て、俊一は愕然とする。その時、ヨハネスは何者かに連れ去られた。一方、隼人とカタリーナは、俊一がヨハネスにソックリなのに驚かされた。その俊一が店の帰路、数人の男たちに襲われた。意識が戻った俊一は、そこがローテンベルグ家であることに気づく。そして、日本人執事、ミスター・ブンは非礼を詑び...