来夢来人
別れたばかりの男と女、彼女の新しい彼氏の三角関係の中で、男たちのつまらないプライドをテンポのよい会話劇に仕上げた本作を監督したのは、俳優として活躍する若葉竜也。『葛城**』(16)での狂気的な殺人犯から、『愛がなんだ』(18)の繊細な青年まで幅広い演技力で、近年の日本映画界において若手実力派俳優の一人として地位を築く若葉は、監督としても活躍し、多彩な才能を持つ。最近では『蝉時雨』(18)で門真国際映画祭2018最優秀作品賞を受賞。夢破れ彼女にも愛想をつかされる情けない男を演じる伊藤竜翼は、若葉とはドラマ「ごくせん」で共演している。また、韓国映画『満月』(19)に出演するなど活動の場を広げる薬丸翔が見事に表現した、新しい彼氏としての自尊心を一生懸命保とうとする男の滑稽さも見所のひとつ。